武道の「心」を伝え育む -「礼法」再考- 2008年12月7日開催

デイヴィッド・マツモト氏 / Prof.David Matsumoto

デイヴィッド・マツモト氏

サンフランシスコ州立大学社会心理学部教授
大学付属文化・感情研究ラボラトリ長
臨床心理学博士(カリフォルニア大学バークレー校、1986年)、柔道六段
【専門分野】:異文化間コミューニケーション、異文化間コミューニケーション・適応、感情、柔道指導論

文化、感情、社会的ふれ合いとコミューニケーションについて20年にわたり研究を続け、著書・論文など約400件の刊行物を出している。米国心理学会(American Psychological Association)によってG. Stanley Hall講師に任命されたことを含めて、心理学の専門分野では多数の賞を受賞し光栄を獲得している。ケンブリッジ大学出版会の『文化と心理学』双書のシリーズ編集者、『異文化間心理学会報』の編集者を務めるほか、『アジア社会心理学ジャーナル』や『アジア心理学者』などの編集委員会のメンバーでもある。
国際的に高く評価されている柔道のコーチであるとともに国際柔道連盟のオフィシャルリサーチャーでもあった。米国柔道連盟からAクラスコーチング証明書、柔道の七つの形の指導資格証明書のほか、国際柔道連盟からAクラス国際審判免許を取得している。カリフォルニア州エル・セリト市にあるイーストベイ柔道インスティチュート総合監督を務める。米国柔道連盟の選手強化理事として指導した1996年から2000年までの期間に、米国代表は1999年の世界柔道選手権大会で12年ぶりの金メダルを獲得し、2000年のシドニー・オリンピックには代表選手全員(すべての重量階級)が出場資格を獲得した。理事としての三年目にはアメリカ代表選手は国際大会で124回も表彰台に立った。これは前代未聞の出来事である。また、マツモト教授の娘サヤカは2000年世界ジュニア選手権大会で銀メダルを獲得した。2008年北京オリンピックにも米国代表柔道選手に選ばれて出場し、48kg級の谷亮子選手と一回戦で対戦して敗退したが、健闘ぶりが記憶に新しい。

講話

「敬意と国際事情:外交政策としての相互福利・恩恵・礼」(PDF 1.3MB)

著書

  • Culture and Psychology, 1999, WadsWorth
  • Judo - a Sport and a Way of Life, 1999, Ippon Books
  • 『日本人の国際適応力』(The Intercultural Adjustment Potential of Japanese) 1999年、本の友社
  • The Handbook of Culture and Psychology, 2001, Oxford University Press
  • The New Japan, 2002, Intercultural Press
  • Judo in the U.S.: A Century of Dedication, 2005, North Atlantic Books

その他、多数